2006年11月号 

信頼できるということ



預言者たちの二つめの特徴は、信頼がおけるということである。この言葉「アマーナー」はアラビア語で、信心「イーマーン」と同じ語幹を持つ。「ムーミン」は信仰し、その振る舞でもって信頼がおける者であることが明らかである人という意味である。預言者たちは、ムーミンとして最高の人々であり、誠実という点でも最も高い地点にいる人たちである。聖クルアーンでも、彼らのこの特質がいくつもの章で明らかにされている。ここで一部を紹介したいと思う。


「ヌーフ(ノア)の民も、使徒たちを信じなかった。彼らの同胞のヌーフが、彼らに言った時を思い起こしなさい。『あなた方は、主を畏れないのですか。本当に私はあなた方への誠実な使徒です。それでアッラーを畏れ、私に従いなさい』」(詩人たち章26/106〜108)


聖ヌーフは、その民に、次のように言っているのである。私は信頼でき、誠実で、信託されたものを守る、使徒である。つまりこの章では、一人の預言者の言葉から、預言者たちにおける誠実という特質が、明らかにされているのである。


「アードの民も、使徒たちを嘘付きであるとした。かれらの同胞のフードがかれらに言った時のことを思い起こしなさい。『あなた方は主を畏れないのですか。本当に私はあなた方への誠実な使徒です。だからアッラーを畏れ、私に従いなさい』」(詩人たち章26/123〜126)


「サムードの民も、使徒たちを嘘付きであるとした。かれらの同胞サーリフが、かれらに言った時を思い起こしなさい。『あなた方は主を畏れないのですか。本当に私はあなた方への誠実な使徒です。だからアッラーを畏れ私に従いなさい』」(詩人たち章26/141〜144)


「ルートの民も、使徒たちを嘘付きであるとした。同胞ルートが、かれらに「あなた方は主を畏れないのですか」と言った時のことを思い起こしなさい。『本当に私はあなた方への誠実な使徒です』」(詩人たち章26/160〜162)


この形で、もっとたくさんの章を紹介することは可能である。印として信頼と誠実とを説明する多くの章がある。しかしここでは以上の章で十分としよう。


ムーミンは、アッラーの御名の一つでもあり、同時に彼を信じる者たちの重要な名前の一つでもある。アッラーに対してなぜムーミンと言われるのであろうか? なぜなら、アッラーは、信頼の源であるからである。我々に信頼を与えるのもまたアッラーである。預言者たちを誠実なものとされるのも、アッラーである。信用、信頼、誠実さといったものは、我々を預言者たちに、そして預言者たちをアッラーに結びつけるのである。結果として、この結びつきは我々を、創造者と被創造物の関係に導く。これらの意味は全て、信頼という言葉から生じるものであり、そもそもこのテーマの最も重要なポイントは、この関係を把握することである。


預言者たちの、そして預言者ムハンマドの最も重要な特質が、誠実であるのと同様に、天使ジブリール(ガブリエル)の最も重要な特性も誠実さである。聖クルアーンでは次のように語られている。「従われ、信頼される(使徒である)。」(包み隠す章81/21)ジブリールは、アッラーに従い、アッラーによって与えられた任務によっても、信頼できる使徒である。このようにして、聖クルアーンは我々の元へ、信頼できる存在によってもたらされたのである。アッラーはムーミンである。アッラーの公表は、信頼できることが明らかなものである。聖クルアーンは、アッラーによって命じられたジブリールによってもたらされたものである。そして聖クルアーンは、信頼される預言者に、そしてその信頼を負う候補であるウンマに、もたらされたのである。


聖クルアーンから、誰もが、それぞれの段階に応じて利益を受けているはずである。ジブリールもそのうちの一人である。ある時彼は預言者ムハンマドに次のように述べている。「アッラーが、聖クルアーンで私のことを「信頼」されるという言葉で語られるまでは、私は自分の責任について不安を持っていました。この言葉を聞いて、私は安心で満ち溢れました」


 


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