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2008年3月号
『ブリジット・ジョーンズの日記』 Bridget Jones’s Diary
2008年がついこの間始まったと思ったのに、どんどん日が過ぎて行って、もう3月になってしまいました。皆さんはこの3か月、何をしましたか?私は仕事で大きなレセプションがあったため、その準備に追われて忙しくしていました。
そのため、普段はまめにしていたメモや日記、家計簿などをつけるのを怠り、結果、今までにない量のレシートと、今までにない量の日記帳の空白に呆然とすることになりました。一体何をしていたのか…いくら忙しいとはいえ、毎日少しは楽しいこともあったし覚えておきたいと思ったこと、これは是非みんなに言わなくっちゃと思ったこともあったはず。
しかし、今や忘却の彼方です。残念!!
ところで、私が日記をつけていると言うと驚く人もいますが、その理由は大体が「自分には続かない」というものでした。なるほど、確かに一日の中で日記に費やす時間というものはとりづらいですし、初めは良くてもだんだん億劫になってくるものです。書くことだって、思いつかない日もあるし…。そんな思いを乗り越え、ノートの形や行数、書く内容や書く量が変化しつつも、私が十数年日記を書き続けていられるのにも訳があるのです。その訳をお話する前に、まずは映画の話を。
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ブリジット・ジョーンズは出版社に勤めるOLで、32歳、独身。ダイエットと恋愛に目がないが、ある年の元旦に「(今年は)日記をつけ、たばことお酒を控えめにし、体重を減らして恋人を見つける」そして「ハンサムな上司には気をつける」と決意。しかし、ハンサムな上司とひょんなことから急接近。うまくいくかと思いきや、とんだ女ったらしだったためうまくいかずに破局。傷心のブリジットは、体当たりレポーターに転職するのだが…。
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原作の小説はもともとイギリスの新聞にコラムとして連載されたものであり、その「日記」には煙草の本数から今日食べたものまで、あれこれと細かな生活が書かれており、リアリティがあります。原作著者のフィールディングは日記に対して「日記は人には話さないような個人的思いのはけ口で、ものをかく上で最も個人的なスタイルだと思う。それを読むことで得られる他人の生活のカーテンの裏側を覗くような感覚は、読者にとって楽しいものだと思います」という。それも納得、の内容です。
さて、ブリジットは自分について延々と記録をつけつづけるわけですが、なんのための日記でしょう?元旦に決心するくらいですから、何か理由があるのでしょう。あくまで私の推測ですが、それは記録をつけることで自分の気持ちを整理し、客観的に見て反省し、自分をよりよい方向に導くことなんじゃないのかなぁ、と思います。
と、いうのも、日記というものの位置づけをどう捉えるかによります。未来の自分へのメッセージか、それとも事実の記録か、それとも書くことによって何かを表現したいのか、はたまた気持ちの整理なのか。いずれにせよ、日々の出来事を書いて置くというのは、その時は怒りに身を任せてかいたり、背伸びしてみたり、あるいはただのメモだったりしても、あとから読み直すと自分をみつめるための材料となります。あの時はああだった、こうだった、こうすればよかった、ああすればよかった、次はこうしよう、あれは楽しかったなぁ、などなど・・・。
書いている時には書いている時なりに、自分で出来事や感情をまとめて文にします。それは箇条書きでも文が変でもなんでも構いません。ちなみに、人は相当のことがない限り、支離滅裂な文章や意味不明な文章を書くことは出来ないと思います。また、そんな文章になってしまったところで、そういう状況だったんだなぁ、と後で思えればそれでもよいわけです。
まず、ここで一つの整理がつきます。更に、たとえ一日でも時間がたってから読み直すことで、その時のことや自分の状況などを省みることができます。これによって第二回目の気持ちの整理が行われます。もちろん、人には向き不向きがあり、書くことによって自分の気持ちや感情を客観的に見たり整理したりすることのできる人もいれば、もっと別の手段、たとえば人に喋ったり、絵に描いたり、造形をしたりするほうが向いている人もいます。私は元々メモ魔なので、書きもののほうが向いているのでしょう。
ところで、昔から日本人はかな文字で日記を書き文学とし、現在ではブログの発達によって多くの人々が自分の情報を発信しています。そういった「他人も共有する日記」も(常に読み手を意識して書くという点で)いいものですが、自分自身に正直になる、何物にも惑わされず自分を見つめるという点では、自分用の日記に勝るものではありません。書きたい放題書く楽しみもあれば、あとで読み返す楽しみもあります。
未来の(それを読む)自分自身を意識した私小説といえなくもありませんが、とにかくその面白さゆえに私は日記をつけずにはいられません。実際自分を省みてよりよくしていこうという努力をしているか?と言われると、ちょっと悩みますが、何もしないよりは断然良い方向に行っている!と思っています。
忙しい年度末が過ぎ去った、4月、新たな節目がまたやってきたのをきっかけに、皆さんも新たな目標と共に、日記を書くことを初めてみてはいかがでしょう?
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『ブリジット・ジョーンズの日記』 2001年 アメリカ/イギリス 97分
監督: シャロン・マグアイア
出演: レニー・ゼルウィガー(ブリジット)/コリン・ファース(マーク)/ヒュー・グラント(ダニエル)他

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