2005年10月号 

教師であるあゆみさんへのインタビュー

 

今回は教師であり、母であるあゆみさんにお話を聞きました。
 あゆみさんの教えている科目は何ですか?
 私立の女子中・高等学校で社会科の教員をしています。現在、高3の担任です。今年は、中1地理と高1現代社会、高3地理を教えています。


学生達又学生の親と、どのようにコミュニケーションを取っていますか?
 生徒と教員の関係がとても近いというか、生徒は職員室にも気軽に入ってきて話しに来ます。生徒の個性を重んじているし、自主性を尊重しているので、教員も生徒の意見をよく聞いて、アドバイスします。現在、高3の担任ということもあり、進路の相談は毎日あります。保護者とは、お話したいことがあれば、随時、ご相談にのりますので、遠慮なく、声をかけて下さいと伝えています。電話での相談や学校に来ていただいて面談をすることもあります。


他の学校や、公立の学校に勤務された経験がありますか?
 院を卒業してすぐ、現在の学校に勤めたので、他校のことは分かりません。ただ、公立の先生から、子どもが生まれると部活の顧問をやめるので、廃部になってしまうと聞いたときは生徒がかわいそうだなと思いました。公立では部活指導はボランティアの位置付けですが、私立学校では部活も仕事の一部です。


家庭と仕事の両立でのメリット・デメリットを教えてもらえますか?
メリットは、仕事で子どもの面倒を見られない時に、いろいろな人たちに助けてもらって面倒を見てもらっていることです。上の子は3歳から幼稚園に、下の子は1歳から保育園に行っています。夫も、よく、子どもの面倒を見てくれます。私立学校なので宿泊を伴う引率が多いので、時々、祖母に面倒を見てもらうこともあります。 幼稚園の送り迎えにはシッターさん達の手を借りています。 時々は、夫も私も子連れで出勤することもあります。 職場の周りの人たちを含めて、いろいろな人に、お世話になりながら子どもの成長を見守ってもらえることは、子どもにとってプラスだと思います。 デメリットは、とにかく時間がないことです。 仕事も家事もハッキリ言って、終わりません。人から見ると、両立しているように見えるかもしれませんが、私の中では両立していません。仕事も家庭も最低限のことしかできないので、家庭にも職場にも迷惑をかけているかと思うのですが、みんながカバーしてくれていると思うので、本当に感謝しています。


何時から教師になりたいと思ったのですか? その科目を選んだわけは?
 高校生の時から地理の教師になりたいと思っていました。転勤族で、日本の中で何度も引越しをする中で、日本の地域文化の差異にもとても興味があったし、地理の授業で先生から聞く、外国の話にもとても興味があったからです。大学ではタイ語とタイの教育研究をしていました


 大学ではタイ語とタイの教育研究をしていたという事ですが、日本の教育と違う良い所などはありますか?又今の教育現場で、活用されている事などあるのでしょうか?
 タイでは教師と生徒の上下関係がはっきりしていて、生徒は先生のそばを通るときも、腰をかがめ、頭を下げて通ります。先生は厳しいですし、とても尊敬されています。今の日本の教師と生徒の関係とは全然違いますね。ただ、授業中にトイレに行くのは自由ですし、休み時間にはアイスクリーム屋などの屋台が学校に来るので、飲食は自由です。掃除も生徒の義務ではありません。学校では自分の海外での体験を含め、イスラームのこともよく話します。この間、別の先生が授業の一環として、東京ジャーミーのジュマの礼拝の見学に生徒を引率しました。見学後、生徒たちもとってもよかったといってその時の様子を
話してくれました。


教師を辞めたいと思ったことはありますか? 又 これから教師を目指している方に伝えておきたいことはありませんか?
 女性にとって、子どもを教育し、育てるという教師という仕事は、とてもよい職業だと思います。子どもたちの成長を見守っていくことはとても楽しみですし、自分も一緒に成長していけ、やりがいもあります。ただ、私立学校ということもあり、仕事はとてもハードです。質のよい教育を追求していくと際限がないからです。息子たちは1日も休まずに幼稚園や保育園に行っているのに、私自身が過労気味で、熱を出して寝込んでしまうと、正直、もうやっていけないと思うこともしばしばあります。


 学生達は今の社会に対して何を考え感じているのでしょうか?
 生徒はとてもしっかりしています。 最近は景気が悪く、就職難だということも分かっているので、ただ、大学や短大に行くのではなく、はっきりした目的をもって、進路を決めていきます。中1から一緒に持ち上がり、5年前に送り出した卒業生が今年から、社会人1年目として働き始めているのですが、様々な分野で活躍しているようで、とても頼もしいです。卒業した年に生まれた上の息子のこともよく尋ねられます。
最近目的もなく生きている若者が多いと、メディアでは言われていますが、真剣に人生を考え取り組んでいる多くの学生が居る事を知ってとても嬉しい事だと思いました。

 


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