2008年1月号 

アシューラの日と「ノアの箱舟」

 

私が子供の頃通っていた保育園はカトリック系でしたので、『ノアの箱舟』の話は推薦図書にもなっていましたし、学芸会の劇にもなったりして、私にとってはとても印象深い話です。しかし、そのごろ、私にとっては、有名な物語としての位置づけでしかありませんでした。


昨年、あるアシューラの日のイベントに参加して、ヌーフ預言者様が長い船旅により飢餓に苦しむ人々や動物達のために、舟にある全ての食料を集めて作ったという「アシューラ」(ノアのプディング)を頂きました。見た目よりずっと美味しく、ビタミンなど栄養たっぷりありそうな「アシューラ」に何千年もの昔の出来事を今に伝える、あたかもタイムスリップしたような不思議な感慨を覚えました。そして、このアシューラの日がムスリムにとっては大事な日にあたり、歴史的にも他の預言者様達の出来事が重なっているという事を知りました。


それらの出来事が全てこのアシューラーの日に起きていることを、非常に神秘的にも感じると同時に、現代の私達にも伝えるこの歴史的事実、アッラーからのメッセージ、その偉大さに感動し、畏敬の意を感じずにはいられません。


人々を正しい道へ導こうとしたものの、多くの人々がヌーフ預言者様を信じず批判した何百年もの期間。アッラーから舟を作るように命ぜられ、危険な船旅にでること。また洪水で妻を含む多くの人々を失う現実を目の当たりにすること。全てのことが想像を超える程とてもつらく悲しみを伴うことでしょう。しかし、ヌーフ預言者様のアッラーへの全幅の信頼、自身がアッラーに守られているという安心感、アッラーに従うことに間違いがないという確信が強い精神を作り、そしてそれを保って生きるということ。このヌーフ預言者の出来事には、アッラーの印がはっきりと証明されているのだと改めて感じ、私の中で何かと何かが繋がって、絡まったものがほどけていくような爽快さと充実感に、また嬉しくなったのでした。


また今年もアシューラの日がやってきます。昨年は、知らない事が多すぎて、私自身が学ぶことばかりでしたが、今年のアシューラの日は、おいしい「ノアのプディング」を食べながら、私が子供の頃に読んだ『ノアの箱舟』の話にもっとアッラーの印を身近に感じられるよう、子供に読み聞かせてみようと思います。


 

 


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