2008年1月号 

編集部より


 

あけましておめでとうございます。2008年が幕開けしました。今年は西暦による新年の始まりに少し遅れて、太陰暦を採用するイスラーム暦の一月であるムハッラム月が始まります。


ムハッラム月の10日は、アラビア語で10番目を意味する「アーシューラー」から「アーシューラーの日」とも呼ばれます。歴史的には、様々な預言者等にまつわる重要かつ象徴的な出来事がこの日に起きたとされています。「ノアの箱舟」として広く知られている物語がありますが、預言者ノア(ヌーフ)たちの乗った箱舟が大洪水の末に陸地にたどり着いたという出来事もこの中のひとつです。


誤った信仰がはびこっていた時代に預言者ヌーフは遣わされました。ヌーフは950年という長い年月を生きたとされています。ヌーフは唯一の創造主であるアッラーへの信仰を説き続け、人々に警告を与えます。しかし彼に耳を傾けたのは社会的弱者を中心に僅かな人数の者たちだけでした。やがてヌーフはアッラーから箱舟を作るように命じられます。

 

そしてそれができあがると信仰者たちとあらゆる動物を一つがいずつ乗船させるよう命じられます。アッラーは大雨とそれに続く大洪水を引き起こし、ヌーフの布教に耳を貸さなかった不義の者たちを溺死させるという罰をくだしました。ヌーフたちが乗った箱舟は長い間さまよい続けた後、ついに上陸します。ヌーフはアッラーに全幅の信頼を寄せ、長期にわたる献身的な布教も、箱舟の作り方も、すべてはアッラーの指示通りに行ったのでした。


箱舟が漂着したと伝えられるアララト山があるトルコには、この逸話に由来するデザートがあります。デザートを食することがあれば、その美味しさを味わいながら、そこに込められた意味、そして預言者ヌーフの生涯を思う機会となりますように。デザートをご存知でない方も、ムハッラム月10日がヌーフを思い起こすきっかけとなるよう願います。

 


 


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