2007年6月号 

編集部より


 

節約や倹約に励む主婦を取り上げるテレビ番組が時折放映されます。特に新しい話題ではありませんが、その工夫ぶりや頑張り具合を紹介する間に家族の生活や絆などが盛り込まれ、見ている側は感心したり感化されたり、ほのぼのとした気分になったりして、安定した人気があるのでしょう。

その他のメディアでも料理レシピなど家事に関して節約を謳う(うたう)記事や特集は定番で、特に一家の家計を握る主婦にとって節約や無駄を排することは大きな役割の一つとも言えそうです。最大の動機はといえば、決まった収入の中でやり繰りし、欲しいものを購入するための資金を捻出すること、でしょうか。

ある国を旅行して現地の普通の人々の暮らしぶりを垣間見た後、帰国して日本のものの溢れ具合に驚いたことがあります。町を歩けば種類も豊富な商品がずらりと並び、消費欲を刺激する広告がそこかしこに掲げられています。自宅はといえば使わないものも含め物がごちゃごちゃと増え続けていく始末です。旅行先で滞在したところは日本と比べて確かに金銭的には豊かではなく娯楽も多くはありませんでしたが、必要なものだけに囲まれて人同士の絆を楽しみながらゆったりと生活していた様子がその後もずっと印象に残っています。

日本に住む私たちが物質面で恵まれていることはありがたいことで感謝しないといけないです。ただものというのはさらに良いもの、さらに面白いもの、さらに美味しいものと欲望が増え続けて留まるところを知らないのが怖いところです。

便利や安楽に慣れすぎるといつの間にか自分自身がものに支配される状態となり、感謝を失い、不平不満が募る一方となりかねません。日々節約術に取り組む中で、足るを知ること、慎み深さを忘れないこと、そしてものの奴隷=欲望の奴隷とならないことを心がけるということも、頭の片隅に入れないといけないものだと思います。
 


 


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