2006年6月号 

編集部より


 

私の父は中学の教師をしていました。私が子供の頃は土曜日も半日授業がある時代でしたし、休日も部活動の付き添いや諸々の仕事のため、父が丸一日家で過ごすということはめったにありませんでした。ずいぶん後になって分かったことですが、母親にしてみれば、休みがほとんどなく家族で遠出も出来なかったことが少し不満だったようです。しかし私は、父に連れられて勤務先の学校やその近くの遊び場に連れて行ってもらったりした楽しい思い出が多く、相手にされなくて寂しかったという記憶がまったくありません。もう1つ私の父親像には、日本の文化を家庭内で実践し伝えていこうとしていた姿があります。お正月を迎えるための餅つき、大変な作業ですが、周囲にこの年中行事を行う家庭が減っていく中で、臼と杵を使っての伝統的な餅つきを毎年欠かさない我が家のことが子供心に誇らしく、ワクワクさせられたものでした。


父親は一般的に家計の担い手として家の外で過ごす時間が長く、家族との時間が少なくなりがちです。また妊娠・出産という経験がないせいか、母親と比べると子供の世話に意識があまり向かないように思えます。日々の家事や育児を通じて、また母性愛を注いで子供との絆を強めていく母親と異なり、父親はどのようにして子供との関係を築き上げ、父親としての役割を果たしていくのでしょう。


我が夫は子供をよく可愛がるのですが、休日ともなるとゴロゴロ過ごすことが多く、見ているとつい歯がゆくて「子供と何かしたら?」としつこく言ってしまいます。父に対するひいき目かもしれませんが、父は私たちを可愛がる上に、忙しい中でも私たち子供にきちんと向き合ってくれていました。改まって感謝を伝えるのは気恥ずかしいし、父の日にプレゼントでも贈りましょうか・・・父親業が始まってまだ日の浅い夫にも、今後を期待しつつ日ごろのねぎらいも込めて何か贈り物をしようと思います。


 


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